EC売上の減少をアクセス・注文率・注文単価で分ける|欠品も一緒に確認する手順

同じ条件の売上をセッション、注文率、平均注文単価に分け、架空例で変化を確認。欠品や計測変更を並べ、数字だけで原因を断定せず次の確認を決める手順です。

売上減少を三つの要素で分けるを集計条件を固定、訪問×注文率×単価、在庫と原因を確認の順で確認する概念図

株式会社MO-LIB

売上が下がったとき、すぐ広告やページを変えたくなりますよね。先に、訪問が減ったのか、注文につながりにくくなったのか、注文一件の金額が変わったのかを分けましょう。

売上減少を三つの要素で分けるを集計条件を固定、訪問×注文率×単価、在庫と原因を確認の順で確認する概念図
編集手順を説明する概念図です。実際の管理画面・顧客データ・サービス効果を示すものではありません。

図は集計条件をそろえ、訪問数・注文率・注文単価と在庫を順に確認する考え方を示します。実店舗の管理画面・売上データ・改善実績ではありません。

この記事では同じ条件で集計した売上を要素へ分け、次に見るページ・商品を決める方法を紹介します。要素の変化は原因を調べる入口です。数字だけで担当者や施策の良し悪しを確定しません。

比較する範囲を先に固定する

店舗、期間、注文日/出荷日、税込/税抜、送料、値引き、キャンセル・返品をどこまで含めるかを揃えます。自社ECとモール、一般注文と法人注文は必要に応じて別にします。売上の定義を揃える方法を確認してから比較すると、集計差を業績低下と取り違えにくくなります。

アクセスの分母も決めてください。ユーザー数、セッション数、商品閲覧回数は別の値です。セッションは、サイトへの一連の訪問を数える単位です。人数やページを見た回数と同じものとして集計しないようにします。Google Analyticsでもイベント回数と商品点数は異なる指標です。Google公式:eコマース指標

同じ集計なら三つの要素で表せる

ここでは、アクセスをセッション数、注文率を注文数÷セッション数、平均注文単価を同じ売上額÷注文数として定義します。分母と集計対象が同じで、セッション数・注文数がゼロでなければ、次の計算は、同じ集計条件なら成り立つ整理用の計算関係になります。

売上額=セッション数×注文率×平均注文単価

これはGoogle Analyticsの全指標を置き換える公式ではありません。注文率は本記事の管理用定義であり、GA4のキーイベント率など、別の定義で集計された率をそのまま代入しません。分母ゼロなら率や単価は計算不能として残します。

架空の数字で変化を確認する

以下は説明用の架空例で、実店舗の業績ではありません。比較する売上には同じ注文区分を使い、単価はその売上から計算しています。

期間 セッション 注文 注文率 平均注文単価 売上
前期間 10,000 200 2% 5,000円 1,000,000円
今期間 8,000 120 1.5% 5,500円 660,000円

売上は前期間の66%です。要素の比では0.8×0.75×1.1=0.66となり、訪問数と注文率の低下、単価上昇が同時に起きたことが分かります。どの要素が原因だったか、広告停止や欠品がどれだけ影響したかまでは、この表だけでは分かりません。

要素を一つずつ入れ替える試算もできますが、入れ替える順序で差額の配分が変わります。厳密な原因別損失額として示さず、次に調べる要素を見つける整理に使います。

下がった要素ごとに確認先を変える

変化 次に見ること まだ断定できないこと
訪問が減った 流入元・入口ページ・計測変更・季節 SEOだけが原因か
注文率が下がった 対象商品・在庫・価格・購入エラー ページ表現だけが原因か
単価が変わった 商品構成・まとめ買い・値引き・送料 顧客層だけが変化したか

全体の率が下がっても、購入しにくい流入が増えただけの場合があります。流入元・商品区分を揃えた比較も行います。計測の重複や欠落が疑われるなら、施策評価より先に確認してください。GA4でECサイトを分析する手順では流入・入口・行動を順に確認できます。

欠品は別の記録を並べる

商品ID、欠品開始・復旧日時、販売停止か予約受付か、該当ページ、仕入れ予定を売上表へ紐付けます。欠品日の注文が少ないことは確認できても、欠品がなければ何件売れたかは直接観測できません。

前後の販売ペースを参考にする場合は、価格・広告・曜日・季節の違いと推定条件を残します。機会損失の推定を実際の売上からさらに引き、二重に減少を計上しないようにします。補充の判断は在庫補充点とリードタイムのような別の管理工程で確認します。

次の確認を一つ決める

「売上が下がった」で終わらせず、計測の確認、特定商品の在庫確認、特定ページの購入テストなど、まず一つを担当と期限に結び付けます。要素の変化、確認できた事実、推定、未確認を分けたまま記録すると、施策を増やす前に必要な改善が見えやすくなります。

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