自社ECを始めるとき、どのネットショップ作成サービスを選べばよいのでしょうか。
Shopify、makeshop、カラーミーショップ、EC-CUBE、BASEなど、候補は多数あります。しかし、機能数や料金だけを比べても、自社に合うサービスは決まりません。商品数、販売方法、集客施策、更新担当者、外部倉庫、OMS、将来のカスタマイズまで含めて判断する必要があります。
この記事では、主要13サービスを「どのような運営に向いているか」「導入前に何を確認すべきか」という視点で比較します。自社の商品、販売方法、集客、物流、担当体制に照らし合わせながら、候補を絞るためにお役立てください。
料金、機能、対応決済、外部連携は変更されることがあります。契約前には必ず各社の公式情報と見積もりをご確認ください。情報確認日:2026年8月13日。
結論:おすすめ順位より、運営条件との相性で選ぶ
ネットショップのカート選びで重要なのは、「最も高機能なサービス」ではなく「現在の会社で運用を続けられるサービス」を選ぶことです。
- 誰が商品を登録し、ページを更新するのか
- 広告、SEO、メルマガ、SNSのうち何を重視するのか
- 通常販売、定期購入、予約販売、BtoBなど、どの販売方法が必要か
- Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングと在庫や受注を連携するのか
- 自社倉庫、FBA、外部倉庫のどこから出荷するのか
- 制作会社やエンジニアに継続して依頼できるのか
これらを整理せずに契約すると、導入後に「必要な機能がオプションだった」「更新できる担当者がいない」「外部システムとつながらない」といった問題が起こりやすくなります。
主要ネットショップカート13サービス一覧
| サービス | 向いている運営 | 選定時の確認点 |
|---|---|---|
| Shopify | アプリや外部サービスを組み合わせ、事業の成長に合わせて拡張したい | 利用するアプリ、外部決済、制作・保守を含む総コスト |
| makeshop | 販促・会員・BtoBなど幅広い機能を一つの管理画面で活用したい | 必要な機能と、日常的に操作する担当者の運用負担 |
| カラーミーショップ | 小規模から始め、必要に応じて機能や制作を追加したい | 商品点数、集客方法、分析、外部連携の将来像 |
| EC-CUBE | 独自の商習慣や業務フローに合わせて構築したい | 開発、更新、セキュリティ、バックアップを担う体制 |
| ショップサーブ | EC運営機能と担当者によるサポートを組み合わせたい | 現行プランの機能、支援範囲、料金と自社の運用分担 |
| BASE | 初期負担を抑え、まずオンライン販売を始めたい | 売上拡大時の手数料、機能拡張、顧客データ活用 |
| STORES | ネットショップと実店舗の運営を組み合わせたい | 必要な店舗機能、決済、在庫、顧客管理の連携範囲 |
| futureshop | 販促・CRM・デザイン・実店舗連携を含めて本格運用したい | 商品数、必要なオプション、施策実行に必要な担当体制 |
| ecforce | 新規獲得、定期販売、リピート施策、データ活用を重視したい | 契約範囲、従量費用、データ移行、運用支援の内容 |
| EBISUMART | 基幹システムや店舗などとの連携、個別要件に対応したい | 要件定義、開発、移行、保守を含むプロジェクト全体 |
| W2 Unified | 総合通販、定期通販、実店舗、複数ブランドをまとめて運営したい | 標準機能と追加開発の範囲、社内外の運用分担 |
| SHOPLINE | 越境販売、SNS、POSなど複数の販売接点を活用したい | 国内外の販売条件、多言語、料金、外部連携 |
| Welcart | WordPressの情報発信とECを同じサイトで運営したい | サーバー、テーマ、拡張機能、セキュリティの保守体制 |
この一覧は優劣のランキングではありません。同じサービスでも、標準機能だけで運用する場合と、アプリ・プラグイン・個別開発を加える場合では費用と管理負担が変わります。
カートシステムを比較する6つの軸
1.初期費用だけでなく総コストを見る
月額0円から始められるサービスもあれば、初期構築や月額費用が必要なサービスもあります。ただし、比較するのは基本料金だけではありません。決済手数料、販売手数料、アプリ、プラグイン、保守、デザイン制作、データ移行、外部システム連携を含めた総額で確認します。
2.日常業務を担当者が処理できるか
商品登録、受注確認、顧客対応、返品、クーポン、メルマガなど、日常的に使う画面の操作性は重要です。高機能でも一部の担当者しか操作できなければ、作業が滞る原因になります。デモでは購入者側の画面だけでなく、管理画面の実務も確認します。
3.必要な販売方法に対応できるか
通常販売だけでなく、定期購入、予約、頒布会、ギフト、複数配送、ダウンロード販売、会員別価格、BtoBなど、必要な売り方を洗い出します。標準対応なのか、有料オプションや開発が必要なのかも分けて確認します。
4.集客と計測を継続できるか
SEO、ブログ、広告、SNS、メール、LINE、Google Merchant Centerなど、予定している集客施策との相性を確認します。Google Analytics 4やGoogle Tag Managerで購入・問い合わせ・外部リンクを計測できるか、テーマ変更後も計測が維持されるかも重要です。
5.OMS・倉庫・モールとつながるか
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングなどを併用する場合、在庫、受注、商品、出荷のどこを連携するか決めます。カート側だけでなく、OMS、WMS、基幹システム、FileMaker等の独自管理システムとの接続条件も確認します。
6.保守と変更を誰が担当するか
SaaS型はサービス側で基盤が更新される一方、アプリや独自テーマの影響確認が必要です。オープンソース型は自由度がありますが、バージョン更新、セキュリティ、サーバー、プラグイン、障害対応を担当する体制が必要です。
主要サービスの特徴
Shopify
Shopifyは、テーマ、アプリ、API、POSなどを組み合わせて拡張しやすいサービスです。小規模事業者向けのプランから、複雑な要件を持つ企業向けのShopify Plusまで用意されています。導入時は基本料金だけでなく、利用するアプリ、外部決済、制作・保守の範囲も確認します。
makeshop
makeshopは、商品管理、販促、会員、決済、Googleショッピング連携、BtoBなど幅広い機能を提供しています。多くの施策を一つの管理画面から実施したい場合に候補となります。一方、機能を活用する担当者と更新ルールを決めておくことが重要です。
カラーミーショップ
カラーミーショップは、小規模から始め、必要に応じて機能や制作を追加したい場合の候補です。費用だけでなく、商品点数、ページ制作、集客、分析、外部連携をどこまで行うかを確認します。
EC-CUBE
EC-CUBEは、オープンソース版を中心に、業務に合わせて機能やデザインを構築しやすいことが特徴です。独自の商習慣や承認フローを実装したい場合に候補となります。自由度と同時に、開発会社、更新、セキュリティ、バックアップの体制を確認します。
ショップサーブ
ショップサーブは、EC運営機能と担当サポートを組み合わせたサービスです。公式情報では、販促・CRM・セキュリティなどの機能と伴走支援を案内しています。MO-LIBには過去の運営経験がありますが、現在の仕様や料金は当時と異なるため、現行情報と分けて判断します。
BASE・STORES
BASEやSTORESは、初期負担を抑えて販売を始めたい事業者にとって有力な候補です。ただし、売上が増えた場合の手数料、外部連携、デザイン、集客、顧客データ活用、将来の移行まで確認して選びます。
futureshop
futureshopは、商品管理、販促、CRM、デザイン、定期購入、実店舗連携などを組み合わせて本格運用したい場合の候補です。商品数と必要なオプションにより構成が変わるため、実施したい施策を先に整理して見積もります。
ecforce
ecforceは、ECサイト構築に加え、新規顧客獲得、リピート、データ分析、OMOなどを組み合わせるコマースプラットフォームです。定期販売やCRMを重視する事業者も候補になります。導入時は契約範囲、従量費用、移行、運用支援を確認します。
EBISUMART・W2 Unified
EBISUMARTやW2 Unifiedは、基幹・在庫・店舗・複数ブランド等の連携や個別要件がある事業者で候補になりやすいサービスです。機能表だけで決めず、要件定義、開発、移行、保守、社内体制を含むプロジェクトとして比較します。
SHOPLINE
SHOPLINEは、オンラインストア、ソーシャルコマース、POS、越境販売などを組み合わせたい場合の候補です。国内向け運用だけでなく、多言語、販売チャネル、サービス利用料、外部連携を確認します。
Welcart
Welcartは、WordPressへ商品・受注・会員・決済等のEC機能を追加するプラグインです。WordPressのコンテンツ運用とECを同じ基盤で行いたい場合に候補になります。サーバー、WordPress、テーマ、拡張プラグイン、セキュリティを管理できる体制が必要です。
比較情報について
本記事は、MO-LIBが自社ECと販売促進支援で得た実務上の知見に、各サービスの公式情報を加えて整理しています。サービスの料金、機能、対応範囲は変更されるため、候補を絞った後は、実際の商品数や注文方法を伝えたうえで最新の見積もりとデモをご確認ください。
「機能があるか」だけでなく、「自社の担当者が継続して使えるか」「既存の在庫・受注・出荷の流れにつながるか」まで確認することで、導入後の行き違いを減らせます。
導入前チェックリスト
- 販売する商品、SKU数、在庫の持ち方を整理する
- 通常・定期・予約・BtoBなど必要な販売方法を決める
- 広告、SEO、SNS、メルマガ等の集客計画を決める
- 商品登録、受注、顧客対応、分析の担当者を決める
- Amazon・楽天・Yahoo!・OMS・倉庫との連携を確認する
- GA4、GTM、Merchant Center等の計測要件を整理する
- 初期構築、月額、決済、アプリ、保守を含む総コストを比較する
- 実際の商品と注文パターンでデモ・テストを行う
自社に合うカートを選ぶために
主要なネットショップカートには、それぞれ異なる強みがあります。しかし、サービス名だけで正解は決まりません。商品、販売方法、集客、物流、担当体制、将来の改善方針を先に整理することで、候補を現実的な数まで絞れます。
候補を比較しても判断が難しい場合は、現在の商品数、販売チャネル、出荷方法、担当人数、今後取り組みたい施策をお聞かせください。MO-LIBでは、自社EC物販と販売促進支援の実務をもとに、カートの選定だけでなく、商品登録、ページ改善、計測、OMS・倉庫連携、運用体制まで一緒に整理します。
